【初心者向け】ブルーベリー購入する前に検討して欲しい事




こんにちは、せらすです。

私が初めてブルーベリーを買ったのは衝動買いでした。
家庭菜園の延長で、果物も作りたいな~と思っていた矢先にホームセンターの店頭に並べてあったのです。

その後、鉢の数は増え続けどんどん手狭になり、優良品種を残してリストラするハメになりました。
ですので皆様にはそんな事にならないように、「ブルーベリーを購入する前に検討して欲しい事」を書いてみようと思います。

 

検討すべき4つのこと

最初に検討すべき4つの事を挙げておきます。

  • ブルーベリー栽培の目的
  • 栽培面積
  • 栽培形態
  • 品種系統

これらはいずれも密接に関係しあっています。つまり、一つの項目が決まったらそれに追随して他の項目もある程度決まってくるという事です。

ざっくりまとめるとこのような感じです。

品種系統 栽培面積(株間) 栽培形態 収穫・収量 目的
ラビットアイ 2~2.5m 露地向け ◎多い 営利向け
ノーザンハイブッシュ 2m前後 ポット向け △少ない 鑑賞・家庭菜園向け
サザンハイブッシュ 1.5~2m どちらでも ○良 どちらでも
ハーフハイブッシュ 1.5m前後 どちらでも △少ない 鑑賞・家庭菜園向け

※スマホでは横スクロールできます。

つまり、収穫する事が目的であれば、ラビットアイやサザンハイブッシュを選ぶのがいいでしょう。栽培面積があまり取れないのであれば、サザンハイブッシュやハーフハイブッシュが良いと思います。

あなたがブルーベリー栽培の何に重きを置くか、環境的な制約や、あなたの都合などを考えてブルーベリーの品種を選ぶ事が大切です。

以下、それぞれの項目について説明を書いていきます。

 

ブルーベリー栽培の目的

あなたがブルーベリーを育てる目的は何でしょうか?

大きくわけて3つあると思います。

  • 営利栽培
  • 家庭菜園
  • 鑑賞・シンボルツリー

中には品種コレクション・収集なんて方もいるかもしれません。栽培目的によって、必要な栽培面積や、栽培形態、品種構成が変わってきます。

ですので、最初にブルーベリーの栽培目的をはっきりさせておく事が重要です。後々、失敗しない為にも最初に栽培目的はしっかり考えておいてください。

 

栽培面積

営利栽培にしても、家庭菜園にしても十分な栽培スペースがあるか確認してください。ここでいう「十分な栽培スペース」とは、「成木時に樹と樹が触れ合わない」程度の広さです。

樹と樹が触れ合った場合、日光が遮断されたり、風通しが悪くなって害虫が発生しやすくなったりします。樹の側面の管理作業も難しくなってしまいます。

上記の表にもありますが、目安として

品種系統 栽培面積(株間)
ラビットアイ 2~2.5m
ノーザンハイブッシュ 2m前後
サザンハイブッシュ 1.5~2m
ハーフハイブッシュ 1.5m前後

この表ぐらいの栽培スペースは必要だと考えてください。

せらす果樹園では株間2m・畝間4mを基準にしています。広く感じるかもしれませんが、畝間を軽トラで走る事ができます。資材の運搬や、収穫などの作業効率は非常にいいです。

尚、ポット栽培においても樹と樹が触れ合わない間隔が必要です。コンパクトに栽培できるとお考えの方もいらっしゃると思いますが、15号鉢や45cmポットで栽培した場合、最終的に「露地植えと変わらない」程度の栽培スペースが必要になってくると思います。

樹が大きくなった時に上記の表ぐらいの栽培面積が取れる事を確認しておいてください。

 

栽培形態

栽培形態は大きく分けて3つあります。

  • 露地栽培
  • ポット栽培
  • 液肥栽培

それぞれメリット・デメリットを挙げてみます。

メリット デメリット
露地 有機物の補給が自然に行われる

基本的に潅水不要

移動できない

草刈りが必要

ポット 栽培中に移動できる

用土をブルーベリー専用に作れる

潅水が必要

鉢増し、植え替えが必要

液肥 樹が早く大きくなる

施肥・潅水が不要

設備の初期投資が必要

培養液や設備の維持費が必要

電源が必要

 

個人的には、営利・非営利問わず、「露地栽培・露地でのポット栽培」がおススメです。ブルーベリーの栽培には自然の力が不可欠です。それらが利用できないのであれば、「有機物の補給・害虫予防・受粉」など、全て人力で行わなければなりません。

園内に防草シートを敷き詰めてあったり、ハウス内でのブルーベリー栽培は、生態系が循環せず特有の害虫や病気が発生しやすくなります。

もちろん「液肥栽培」は早期に収益化できる素晴らしい栽培形態だと思います。

しかし・・・

人力で行う「有機物の補給」「防除」「害虫予防・駆除」「受粉」などは、これからブルーベリー栽培をはじめる方にとって簡単ではありません。園芸初心者の方なら尚更です。

ですので、営利栽培であれば液肥栽培はおススメです。

そして家庭菜園においても、「とにかく失敗したくない・収穫したい」という方あればおススメできます。

せらす果樹園では「自然に寄り添ったブルーベリー栽培」を目指していますし、私個人としてもブルーベリー栽培を「楽しみたい」とも思っていますので露地植え栽培をしています。

 

品種系統

品種系統には大きく分けて4つあります。

  • ラビットアイ
  • ノーザンハイブッシュ
  • サザンハイブッシュ
  • ハーフハイブッシュ

(ワイルドブルーベリーは栽培品種に含まないようです)

それぞれの特徴を言いますと

ラビットアイ 樹勢が強く、樹形が大きくなる。土壌適応に優れ、収量も多い。

多くの品種で収穫は7~8月。

ノーザンハイブッシュ 耐寒性が強い。果実品質(味・サイズ)に優れる。

低温要求量が多く、暖地での栽培は勧められない。

多くの品種で収穫は6~7月。

サザンハイブッシュ 耐暑性が良好。果実品質(味・サイズ)に優れる。

樹勢はラビットアイ>サザンハイブッシュ>ノーザンハイブッシュ

多くの品種で収穫は5~7月

ハーフハイブッシュ 耐寒性に優れる。樹高は1m前後。

樹高が低いので積雪の被害を受けにくい。

多くの品種で収穫は5~6月

※全て広島県平野部での収穫時期です。

色々と書きましたが、「せらす果樹園流」の品種系統の選び方はこうです。

  1. ポット栽培ではラビットアイを選ばない
  2. 露地栽培ではノーザンハイブッシュを選ばない
  3. 根雪が残る地域でなければハーフハイブッシュは選ばない

この3点になります。

 

簡単に説明しますと

  1. ラビットアイは大きくなるので、ポット栽培の最大のメリットである可搬性を損なう。
  2. ノーザンハイブッシュは土壌や地温に敏感で、露地栽培では育ちにくい。
  3. 根雪が残らない地域では、あえてハーフハイブッシュを栽培する理由(収量・味・サイズ的に)が見当たらない。

上記のような理由になります。

 

最後に

いかがでしたか?

色々と書き連ねてみましたが、こうでないとダメ!という事はありません。あくまで参考という形で、栽培するあなたが自由に選んでくださいね。

それでは今日はこの辺で。

 

※本記事は以下の記事をリライト&一つの記事に再編集したものです。

 




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