剪定は樹形を整えるだけじゃない!花芽も管理して収量コントロール!




2018.1/14追記:ブルーベリー剪定をまとめた新しい記事を公開しました。
ブルーベリー 未来へつなげる基本の剪定術

 

こんにちは、せらすです。

 

剪定シーズンも終わり、開花の時期も近づいてきました。

今年度の剪定はいかがでしたか?

「剪定は去年の通信簿みたいなもの」なので、良かった所・悪かった所、しっかり洗い出して来期に繋げてもらえたらと思います。

 

さて、今日は「剪定の目的は樹形を整えるだけではない」というお話です。

初心者の方は「花芽ありきの剪定」や「樹形だけにこだわった剪定」をしてしまいがちです。

ですが、ブルーベリーの剪定は「花芽の管理」「樹形の管理」を同時に行うものです。

今日はそのあたりについて書いていきます。

 

そもそも剪定とは

 

まず、剪定の意味から探っていきましょう。

毎度おなじみWiki先生から引用です。

剪定

剪定(せんてい)とは樹木の枝を切り、形を整えたり、風通しを良くする事。庭木の手入れとして行われる。見た目を美しくするのみでなく、養分を効率よく利用させて生長を促進したり、病害虫の繁殖を予防する効果がある。

Wikipedia-剪定より抜粋 最終更新 2015年12月8日 (火) 15:54

なるほど、分かりやすく書いてあると思います。

他にも当たってみました。

ブルーベリー栽培の本にはこう書かれています。

毎年の剪定によって、樹形を整え、樹幹内部の採光を良くし、結果(結実)過多を防ぎ、樹勢を良好に維持しながら、目的とする良品質のブルーベリーを長年にわたって安定して生産すること

ブルーベリー全書(編集:日本ブルーベリー協会)創森社 p.195より抜粋

こちらも分かりやすく書いてありますね。

 

どちらも若干ニュアンスは異なりますが

ここで注意しておいて欲しいのは「枝を切ること」が目的ではない、という事です。

剪定は必ず目的ありき、そしてそれは「樹を全体かつ長期的に見て、枝を切った方が有用であること」が剪定を行う前提条件なのです。

 

花芽の管理

 

具体的な剪定のアプローチの話をしていきますね。

皆様は一つの花芽からどれくらいの花が咲くかご存知でしょうか?

 

一つの花芽から、ブライトウェルで大体7~9個の花が咲きます。

※全て同じ枝・品種・場所です。

 

分かりにくいかもしれませんが、1つの花芽から9個の花ができて、そのまま結実しているのが分かると思います。

他の花芽も見てみましたが、概ね7~9個。

場所によっては6個という場所もありましたが、ここでは1つの花芽から平均8個の花が咲くと定義します。

 

上記を踏まえて、ブライトウェルの一つの花芽から平均8個の実ができるとした場合、

平均果重が分かれば全体の収量を把握して管理する事ができますよね。

ブライトウェルの平均果重を2.5gとした場合、3kgの収穫を目指すのであれば、

 

(目標収量)÷(平均果重)÷(一つの花芽から咲く花の数)=(残すべき花芽の数)

3000 ÷ 2.5 ÷ 8 = 150

 

というわけで、剪定で150個ぐらいの花芽を残しておけば、約3kgの予想収量を目指せるのです。

せらす果樹園では、これに加えて1~2割程度の余裕を残しています。

ですので上記の計算で言えば、170~200個の花芽を残すように剪定しています。

 

ですがこれはあくまで一例なので気をつけてください。

例えばオンズローなどは

1つの花芽から12個の花を咲かせています。

ですので、それぞれの値の最適な数字はご自分で見つけてください。

これは品種・樹の大きさ・栽培年数・栽培地域・そして栽培者の意図で変わってきます。

 

花芽を数えるのが面倒くさいという方もおられるかもしれません。

私もいちいち数えていません。

せらす果樹園では主軸枝が6~8本仕立てで栽培してますから、一つの主軸枝に30~35個の花芽ができるように剪定します。

ですので5~6個花芽がついた結果枝が1本の主軸枝につき、5~6本あれば大丈夫ですね。

こうやって花芽の管理をしています。

 

樹形の管理

 

樹形の管理とは、来年の花芽の数をコントロールするために重要な事です。

「180個の花芽を残したい!」と思っていても、充実した結果枝が複数なければその希望は叶いません。

そして180個の花芽が「各枝に均等に分散」していなければ、一つの枝に負荷がかかったり、果実の重さで枝が垂れてしまいます。

ですので、花芽やシュートをまんべんなく配置しつつ、来年の樹形も作っていきます。

成らせすぎの写真

 

しかし植物相手の事なので思うようにはいきません。

ここでいう「樹形作り」はいわゆる「基本の剪定」という事になってきます。

 

つまり不要な枝をカットし、来期に充実したシュートや結果枝が生えるように促すのです。

以前も少し書きましたが不要な枝とは

  • 交差枝
  • 平行枝
  • 徒長枝
  • 内向きの枝
  • 下向きの枝
  • 5cm未満の短果枝

になります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください→ブルーベリーの剪定 キホンのキ!

 

こういった剪定を行う事で、自然に採光や風通しが良いバランスの取れた樹形になっていきます。

 

こういった剪定をしないとどうなるのか

 

花芽管理の剪定・樹形作りの剪定をしなかったらどうなるのでしょうか?

花芽管理をしなかった場合

  • 枝ごとの果実数に偏りができ、果実重が一定しない
  • 果実が成りすぎて、平均果実重が減少する
  • 隔年結果や、樹の調子が悪くなる

 

樹形管理をしなかった場合

  • 採光が悪くなり、中心部が間延びして樹高が高くなる
  • 風通しが悪くなり、害虫の住みかになる
  • 既存の枝に養分を取られ、充実したシュートや結果枝が少なくなる

 

こういった状況になると思います。

「剪定は去年の通信簿みたいなもの」と冒頭に紹介したのはこの事で

今まさにあなたが剪定しようとしているブルーベリーが「目標収量を設定できるだけの状態にあるかないか。」

それを見るだけで去年の剪定・管理が自ずと分かってくると思います。

 

厳しい事を言ったようですが心配しないでください。

「剪定しすぎで枯れた」「剪定しなかったら枯れた」なんて事は聞いた事ありません。

仮に根元から切り落としても、ちゃんと管理してあった樹であれば新芽が出てきて復活します。

そもそも自然界の植物なんて剪定なんてされずに生えっぱなしです。

 

そして「剪定」は人間と植物が対話する一つの手段でしかありません。

人間はブルーベリーにこうして欲しい、と剪定する。

ブルーベリーはそれに応じて成長する。

それだけの事です。怖がったり構えたりする必要はありません。

 

最後に

 

いかがでしたか?

 

ブルーベリーに限らず、剪定は奥が深いものです。

私自身、毎年悩みながら続けていくうちに紹介したようなスタイルに落ちついてきました。

 

剪定はブルーベリーと対話する手段です。

剪定はブルーベリーの管理の中で一番ブルーベリーとの距離が近くなる作業です。

今日紹介した「花芽管理」・「樹形管理」に気をつけながら、楽しみながら対話し、愛着を持って剪定してあげてください。

 

それでは今日はこの辺で。

 




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