※2017年度の評価はこちらをご覧ください。
→2017 品種・果実評価 サザンハイブッシュ編
せらす果樹園のおススメ品種
せらす果樹園のおすすめサザンハイブッシュ品種をご紹介したいと思います。
近年、日本で発売されている新品種はサザンハイブッシュが一番多いように思えます。
開発元の都合もあるのでしょうが、日本の気候にもよく合っているのでしょう。
実際、せらす果樹園でもサザンハイブッシュの生育不良はあまり見かけません。
全般的に早生で収穫時期が梅雨と重なりやすい品種群ですが、うまく栽培して梅雨~初夏のブルーベリーを楽しんでもらえたら、とおもいます。
何度かお話しましたように
・広島県平野部
・露地植え
を前提にご紹介しますね。
ニューハノーバー
大関ナーセリーさんで販売されているパテント品種です。
通販のみで入手しにくいですが樹勢、サイズ、味、収量、どれも欠点がありません。
2018.3/12追記:2017年はマメコガネの食害、降雨による裂果などが多く発生しました。
広島県沿岸部では梅雨前から収穫がはじまりますが、収穫終わりごろは梅雨に入ります。
育てやすさや果実品質(種感・皮感・サイズなど)、収量はサザンハイブッシュでもトップクラスですが、外的要因に対しては対策が必要な品種かなと思います。
また皮感が少ない影響か、果皮が破れやすく収穫・選果・出荷には気を使います。
家庭菜園や摘み取り園などには向いていると思います。
スター
遅霜の影響を受けないで収穫できる極早生品種はこれ。
果実の特性的に出荷には向きませんが、他に欠点は少ないです。
※スターは現在入手困難です。現在はアルビックさんで入手可能なようです。
2018.3/12追記:果実は大きいですが裂果が発生すること、顎痕が大きく食感があまりよくない(皮感を感じます)ことで2017年度の果実評価では評価を下げました。
エメラルド
こちらも大関ナーセリーさんのパテント品種。
味は・・・好みが別れるかなw
開花時期が早めなので遅霜の懸念あり。
他に欠点は見当たりません。
2018.3/12追記:エメラルドもマメコガネの被害にあいました。
降雨による裂果は少ないようですが多少落果があるようです。
全体的には大実品種ですが剪定が甘いとサイズのバラつきが大きくなります。
果肉は柔らかく収穫・選果・出荷には気を使います。
家庭菜園なら良さそうですが生果出荷には今ひとつ、といった印象です。
サンシャインブルー
サザンハイブッシュを代表する品種。
花芽が多いので受粉樹にぴったり。
ただし、樹高が低く小枝がたくさん発生します。
片膝ついて細かな作業をしないといけないので剪定は手間がかかります。
自家受粉もしますが、果実品質は並の下くらいです。
2018.3/12追記:サザンハイブッシュは優秀な新品種が多く、サンシャインブルーで第一線を戦うには力不足と感じています。
家庭菜園としてはコンパクトかつ自家受粉できる上に丈夫なのでとても優秀な品種ですが、生果出荷だと果実品質では物足らない印象です。
つぼみがピンクでコンパクトに育つことから盆栽的な栽培にも向いているかもしれません。
これだけは選んだらダメ!
サザンハイブッシュは栽培しやすい品種群ですが、極早生すぎて凍害にあったり訪花昆虫がいない時期に開花してしまう品種もあります。
そういった品種は限られた地域や、施設栽培では問題ないのですが、家庭菜園で露地植えですと地域によっては収穫まで至らないケースあります。
栽培自体は難しくありませんが本来の実力を発揮できない可能性があります。
よくよく検討して導入してください。
シャープブルー
「休眠期間200時間程度」でせらす果樹園では2月21日の開花記録があります。
当然、毎年遅霜の被害があるわけで・・・。
樹勢は良いですが無理して栽培する理由は見当たりません。
2018.3/12追記:霜よけ対策をすれば丈夫かつコンパクトなので家庭菜園向けとしてはそれなりに使える品種かなとも思っています。
サンシャインブルー同様、果実品質(種感・皮感・サイズ)は最新品種にはかないません。
サファイア
大関ナーセリーさんで販売しているパテント品種。
こちらもシャープブルーと同じく極早生品種で広島では2月中に開花します。
シャープブルーより早い時もあります。
シャープブルーもそうですがこの時期(2月中旬)はまだミツバチが飛んでいない上に他に開花している品種もほぼないので、開花時期後半まで待たないと結実に至りません(ある程度は自家受粉はするようです)。
また、サンシャインブルーをそのまま大きくしたような樹形のサファイアは剪定に苦労します。おススメできません。
2018.3/12追記:凍害・訪花昆虫・剪定の難しさはありますが極早生品種の中では果実品質はトップクラスです。
風味・サイズも良いですし、種感も皮感もほとんど気になりません。
果肉の硬さも程よく、果柄痕も小さいので収穫・選果・出荷にも向きます。
実際に食べられた方も同時期に収穫できる品種(サファイア・スター・エメラルド・ミレニア・ニューハノーバー)の中でサファイアが一番おいしいと言っておられました。
家庭菜園にはおすすめできませんがうまく栽培できれば当地では梅雨前に極上果実を味わえます。
サザンハイブッシュを選ぶポイント!
・基本的に果実は大きいので樹勢や育てやすさを意識する!
・超極早生は遅霜の被害や、結実不良が起こりやすいので選ばない!
それでは次回のノーザンハイブッシュについて書きますね!
2018.3/12 追記&修正
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